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SOLA Mk2

概要技術使用方法仕様試聴ギャラリー

・ひのき材を使用した「ひのきスピーカー」
  ひのきスピーカー SOLA Mk2
木材には様々な種類があります。
楽器に使われるマホガニーや黒檀、スプルースもその一つです。

30種類以上の木材を試聴し、とりわけ豊かなボーカル表現とスケール感に溢れた響きを聴かせてくれたのが「ひのき」でした。

★★★コラム「木材と音質」を読む★★★


ひのき は、古来から高級建築材料として重宝されてきました。
地震の多い日本において、「強さ」「粘り」を併せ持つ ひのき は
数々の名建築を生み出してきました。


この特徴は、スピーカーにおいても好ましい方向に作用します。

音楽を再生しているときに、スピーカーは常時激しい振動に晒されます。
その振動をしなやかに振動を受け流す能力は、まさに木造建築の利点と同じと考えることができるのではいでしょうか。

同じ木材の「MDF」と振動特性を比べてみると、ひのき材は豊かな響きをもっていることが分かります。

MDFの強制振動に対する、放射音の特性 ひのき材の強制振動に対する、放射音の特性

強制振動に対する放射音の特性 
(左)MDF、(右)ひのき


振動を吸収するMDFは、目立ったピークが無いのに比べ、
ひのき は、複数の均一な高さの振動ピークが観測され、それがスムーズに高音まで伸びており、心地よい良質な響きを持っていることが分かります。

この素材の差は、スピーカーの再生音に如実に反映されます。
ひのき で作ったスピーカーは、力強く、艶やかさを感じる音色になります。




・響きと強度を両立する、アルミ補強材

楽器のバイオリンと同じく、美しい響きを享受するためには、板厚は薄くすることが求められます。しかしその一方で、スピーカーにはバスドラムの低音の音圧にも耐えられるだけの強度も必要です。
SOLA Mk2のアルミ補強材 SOLA Mk2のアルミ補強材

SOLA Mk2では、内部にアルミ補強材を配し、木材だけでは到達できない強度を確保。芳醇な響きと力強いエネルギー感を両立させました。

 ⇒技術資料「スピーカー箱を補強する意味」を読む




・共振を分散させる、非対称構造

 SOLA Mk2の共振分散構造

 バイオリンには、振動を制御する「バスバー」や「魂柱」と呼ばれる部材があり、これらは左右非対称に配されます。
 SOLA Mk2のアルミ補強材も同様に、左右非対称の構造になっています。振動を抑え込むことなく、分散させることで、歌い手の表現が際立つ瑞々しい再生音になりました。





・振動の「流れ」を考慮した設計 New!

 SOLA Mk2の内部部品

 無垢の木材は、木目方向の音速(伝搬速度)が速いことが知られています。楽器ではこの木材の特性を利用し、木目方向に音が伝わることを意識した設計にすることで、コンサートホールの最後列まで心地よい音が届くような美しい響きを得ています。

 スピーカーも同じように、振動の「流れ」を考えて設計することが求められます。従来のスピーカーで考慮されていた「強度」と「内部損失」だけでは、力強さ・艶やかさ・美しさを両立させることはできないのです。

 SOLA Mk2では、スピーカーユニットのネジ穴の背面と、側板をつなぐ無垢ひのき材の補強部品を導入しています。スピーカーユニットの振動がバッフル面に滞留することなく、スムーズに側板まで広がり、スピーカー全体が調和した振動をすることを狙いとしています。

 SOLA Mk2の補強構造

 この補強構造により、無垢木材ならではの艶やかなサウンドを一層引き立たせることができました。小音量でも薄れることのない存在感は、まるで生演奏のような心地よさを感じさせてくれることでしょう。





・吉野産の無垢ひのき材を使用

奈良県の吉野地方では、植林した12,000本から500本を選別する独自の手法で、良質な木材を生産しています。緻密な木目、艶やかさと強度に優れる品質だけでなく、それらを安定して供給できる体制は、吉野林業500年の歴史と努力の賜物です。

  吉野ひのき材

SOLA Mk2では、スピーカーの6面すべてに吉野ひのき を採用
木の一枚板(無垢材)を贅沢に用いることで、伸びやかで心地よいサウンドとなりました。

→コラム【吉野産 最高級ひのき の魅力】を読む。





・12cm口径オリジナルウーハー搭載

  SOLA Mk2の12cm口径ウーハー

振動板の剛性を極限まで高めた「構造剛性振動板」を搭載。
32Hzの深々と沈む低音と、ゴリッと鳴る質感が持ち味です。


 ⇒「構造剛性振動板」についてもっと知る




・大型スピーカー並みの「32Hz」の低音再生 New!

 構造剛性振動板ウーハーと、測定によるmm単位でのバスレフダクト設計により、ブックシェルフ型スピーカーとしては驚異的な32Hzからの低音再生を可能にしました。

 一般的なカタログ表記(-10dB基準)では、SOLA Mk2の低音再生下限は28Hz。POPSで多用される4弦ベースの最低音の40Hz(E音)だけでなく、5弦ベースの最低音31Hz(B音)もしっかりカバー。SOLA Mk2は、大型スピーカーとも互角に感じて頂ける、深々と沈み込む力強い低音再生能力を誇ります。

    SOLA Mk2の周波数特性
      SOLA Mk2の周波数特性 (※簡易測定。部屋の定在波のため、50Hz以下に凹凸があります)





・ScanSpeak製 illuminatorソフトドームツイーター搭載

 SOLA Mk2の、Scanspeak製Illuminatorツイーター

 高音を担当するツイーターには、デンマークのScanSpeak社の最高峰「Illuminator」シリーズのものを採用。ハイエンドオーディオでの採用事例も多い同社のツイーターは、見た目はシンプルなソフトドームですが、振動板背面の不要音を吸収する大型のバックチャンバーを搭載しています。





・ユニットの取付けに、スプリングワッシャーを使用 New!
 
   ユニットの取付に使うスプリングワッシャー 仮止め状態で撮影

 スピーカーユニットの固定には、スプリングワッシャーを使用。安定したトルクがかかることで、ユニットからバッフル面へ振動が素直に抜けていき、音の粒立ちやヌケ感が向上しました。
 周波数特性には現れない小さなところも、拘りをもってチューニングしています。





・高品位なネットワーク部品による、Linkwitz-Riley 4thクロス

 アンプからの音楽信号をウーハーとツイーターの2つに分けるのが、クロスオーバー回路(ネットワーク)の役目です。
 その特性は、-6dB/oct~-24dB/octが主に知られており、どれも正しく設計すれば位相整合は可能です。しかし、聴感上は、ユニット固有の音が残りやすい-6dB/oct、大人しい音に仕上がりやすい-12dB/octといった特徴が残ります。

  Linkwitz-Riley 4th


 SOLA Mk2では、音離れの良さが魅力の-24dB/oct(Linkwitz-Riley 4th)を採用。ウーハー、ツイーター共に急峻な遮断特性をもつネットワークは、不要なノイズを排除でき透明度の高い音につながっています。

  SOLA Mk2のクロスオーバーネットワーク
  (写真のネットワークは、試作機に搭載のものです。)

 SOLA Mk2では、プリント基板を使わない手配線のネットワークとして、音の純度を高めています。測定と回路シミュレーションを繰り返し、まるでフルレンジのような音になるまで丁寧に調整しました。





・内部配線にオヤイデ電気製 ”102SSC”を採用 New!

 SOLA Mk2の内部配線
 写真(下)が 102 SSC導体の配線材。スピーカーユニット付近に使用。

 オヤイデ電気製の102SSCは、極めて高い精度で作られた国産のケーブルです。その音は、滑らかでありながら力強さを併せ持つもの。ひのきスピーカーの魅力を一層引き立ててくれるアイテムです。
 oyaide.com :: 精密導体"102 SSC"

 SOLA Mk2では、スピーカーユニットの周辺に、太さ22AWGの102SSC導体を使っています。太すぎるケーブルは、スピーカーユニットがもつ本来の振動を阻害してしまい音が固く濁ったものになってしまいます。複数の太さのケーブルを比較試聴し、力強さと美しい繊細さを兼ね備えた22AWGの線径を選びました。





・バナナプラグ・バイワイヤリング接続対応ターミナル

 様々なケーブルに対応する、大型のバナナプラグ対応端子を装備しています。また、ツイーターとウーハーを別々に結線する「バイワイヤリング接続」に対応する端子になっており、様々な使いこなしが可能です。





・オイル&ワックス仕上げ

ひのきの響きを最大限に生かす、オイル&ワックスによる極薄塗装仕上げ。

※手作業での仕上げのため、若干の色むらがございます。ご了承下さいませ。
※木材のエージングによる過程で、まだら模様のような色の変化が起こることがございます。数年経つと全体が穏やかな飴色になりますのでご安心ください。



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