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TOYONE

概要技術使用方法仕様試聴ギャラリー

・無垢ひのき材を使用した「ひのきスピーカー」

オーディオでは、「重くて硬い材料」が良いとされ、市販スピーカーの多くが「MDF」という材料で作られています。 しかし、もっと音楽の情感を伝えるにはどうすれば良いか? スピーカーを構成する素材に着目し、30種類以上の木材を比較試聴していた時に出会ったのが ひのき でした。
 
ひのきは高級建材として十分な強度を持つ一方で、内部損失が低く美しい響きを持っている、という特徴を持っています。 このことは、振動特性の解析でも確認することができます。


 

強制振動に対する放射音の特性 (左)MDF、(右)ひのき



振動を吸収するMDFは、目立ったピークが無いのに比べ、
ひのき は、複数の均一な高さの振動ピークが観測され、それがスムーズに高音まで伸びており、心地よい良質な響きを持っていることが分かります。

この素材の差は、スピーカーの再生音に如実に反映されます。
MDFで作ったスピーカーが、音源の粗を露わにするようなモニターライクなサウンド対し、
ひのき で作ったスピーカーは、歌うような朗々とした豊かさを感じる音色になります。

 


ゆったりとした気分で、音楽に浸りたい。
そんな願いを叶えるのが、ひのきスピーカーなのです。




・吉野産の最高級ひのき材を使用

木材の名産地、奈良県 吉野地方では、500年に渡り優良材を生産しています。

 


吉野ひのき は、独自の植林技術により、艶やかな色合い・密な木目・高い強度を誇ります。
こうした諸物性は、音響用としても好ましい結果でした。

 


TOYONEでは、背面を除く5面に吉野ひのき を採用。
木の一枚板(無垢材)を贅沢に用いることで、伸びやかで心地よいサウンドとなりました。




・背面には、高比重カバ合板を使用

良い材料があれば、オーディフィルは使用することを躊躇いません。
TOYONEでは、背面に高比重のカバ合板を使用しました。

 


美しい響きと共に、骨格のある低音感を引き出すのに相応しい材料です。
断面の積層模様も一つの特徴となっています。





・高剛性構造エンクロージュア "Bio-Design"

スピーカー内部は、絶えず激しい振動に晒されます。ひのき は確かに響きと強度に優れた材料ですが、音の解像度や透明度を追求するには、さらなる工夫が必要でした。

一般的に、「強度を高める」ためには「厚くて重い材料」が使われます。
しかし、厚くて重い材料はそれ自体に振動をため込む性質があり、音全体の純度を損ないます。重厚長大なスピーカーが「聴き疲れする」というのは、その重量に内包した不要振動が再生音を汚しているためなのです。

とはいっても、軽い材料だけでは十分な強度を得ることができません。
様々な試作を行う中で、生物を模倣した設計とすることで、音の純度を保ちつつ十分な強度を獲得することができました。それが"Bio-Design"です。


     

生物は、骨・筋肉・表皮が複合的に存在することで、様々な運動や衝撃に耐えうる「柔軟さ」と「高い強度」を両立しています。

  骨 :無機物 高い密度と強度
  筋肉:有機物 高弾性
  表皮:有機物 柔軟性

これをスピーカーエンクロージュアに応用したのが"Bio-Design"です。

ひのき を表面に使い、音に豊かさを表現しつつ、
内部には、高強度な材料を配する
ことで、現代的な高解像度のスピーカーに仕上げることができました。

  補強材1:アルミニウム+制振材
  補強材2:広葉樹(カバ)材
  表面  :針葉樹(ひのき)材



補強構造は、スピーカーの振動特性を考慮しmm単位で調整。
結果として、ギターやピアノの構造を思い起こさせるデザインとなりました。

ひのきスピーカーの良さを引き出す、全く新しい設計手法"Bio-Design"。
小型スピーカーという括りを超えてTOYONEに導入された技術です。




・最新型10cmフルレンジ搭載

TOYONEは、フルレンジ型のスピーカーですが、古典的なフルレンジとは全く異なるユニットを採用しています。

 


2層抄紙コーン振動板

スピーカーユニットの振動板では、中高音のハリ・ツヤを出すための「高伝搬速度」、低音のコシを出す「高剛性」、歪を少なくする「内部損失」が求められるファクターとされています。 しかし、一つの素材でこれらすべてを満たすことは困難です。

そこで、異なる長所をもつ2つの素材を、振動板の基層と表層にハイブリッドしたのが「2層抄紙コーン」です。なお、「抄紙」とは、紙を平面状に形成する(抄く)工程を意味します。


Fostex社 資料より

表層には、短繊維(高叩解(こうかい)度)のケナフと備長炭パウダーを配合し、コーン紙表面の「伝搬速度」を高めています。

基層には、長繊維(低叩解度)の木材パルプを使用し、嵩高構造による「高剛性化」と適度な「内部損失」を獲得しています。

このような2層抄紙コーン振動板をもつユニットを採用したことで、TOYONEは古典的なフルレンジとは一線を画す透明かつニュートラルな音調となっています。



リッジドーム形状 センターキャップ

スピーカーユニットの中央、銀色に輝くセンターキャップにも特徴があります。

通常のセンターキャップは、ドーム型と呼ばれる点対象の形状をしています。
この場合、センターキャップの中心とボイスコイルが等距離となり、とある共振周波数で鋭いピークを生じてしまいます。

 

一方で、この「リッジドーム形状」は、ドームを上下に貫く「稜線」をもつ形状となっています。
この稜線に対して、緩やかな曲面が2面存在する形状とすることで、ドームは上下方向と左右方向で異なる形状となります。その結果、機械的な共振ピークが分散され、滑らかな周波数特性を得ることができるのです。

  
Fostex社 資料より



85mm大型フェライトマグネット

振動板を駆動する磁石は、ユニットの心臓部でもあります。

TOYONEの10cmフルレンジでは、85mm径の大型マグネットを搭載。古典的なフルレンジとは全く異なる、ダイナミックで表現力に富んだサウンドの源となっています。


   




・サイズを超える低音技術

TOYONEは小さなスピーカーですが、スケール感のある低音再生を得意としています。


測定で追求したバスレフ設計

バスレフ設計では、試作と測定を繰り返し、シームレスな低音再生が得られるよう調整。

 

TOYONEでは、このサイズでは十二分に伸びた、55Hzのダクト共振周波数としました。
バスドラムの沈み込む表現、オーケストラの重厚感も、十分にお楽しみ頂けます。



フレア型バスレフポート

バスレフダクトの出口をフレア型に広げることで、放射ノイズを低減。
小音量でのリニアリティを高めると共に、大音量でもクリアで雄大なサウンドを表現します。

  







・バッフル面カット&ザグリ加工

スピーカーの形状は、再生音に大きな影響を与えます。

TOYONEは、バッフル面の投影面積が極めて小さく、基本設計として優れた形状になっていますが、さらに上下をカットすることで、回折の影響を極限まで抑えています。

 


ユニット周辺は、ザグリ加工に加え、吸音素材を配置。
不要な反射音を減らし、音の放射特性を向上させています。





・音質を追求した超極薄塗装

塗装は、表面の硬度や反射音を変化させるため、再生音にも影響があります。

一般的な光沢塗装は、厚い塗膜により木の響きを殺してしまうため、
TOYONEでは、極限まで塗装を薄くできる工程にしています。

 

研磨を含め10回の工程で塗装を行い、
ひのき材の音を引き立てました。




・バナナプラグ対応端子

 


ターミナルには、バナナプラグ対応タイプを採用。
幅広いスピーカーケーブルを確実に接続できる高い信頼性を誇る部品で、
TOYONEの高音質を安心してお楽しみ頂けます。








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